すっぱいよ

すっぱいよ

絵を描くことを仕事にする。このことを決めたのは、とても簡単だった。 「大好きだったから」こんな簡単な言葉しか浮かばないほどである。そして、もう人生の半分はその大好きなことを生業として生きてきたことになる。

大好きなことを仕事にできて、それは幸せなことである。でも長い間、同じ作業を続けていると時々、スランプのような状況に陥ることも、まあ、ある訳で。 仕事なので締め切りに追われるように仕上げることにも慣れてしまい、自分の気持ちから離れたところで絵を描いているように思えてしまう、そんな時期が周期のように訪れる。

どん底(今、思い返すと大した底ではなかったのだが…。)から這い上がろうと踠いていると逆に出口はどんどん遠くなってしまう気がしてくる。 これはイラストレーだけではなくて創作作業を長いこと続けているぶつかる壁。

目を外へ向けることが出来るようになると、肩の力は抜けて、気持ちは緩み、顔をあげている自分に気が付く。 そして、いつも同じ答えに辿り着く。 描けばいいんだ。 絵を描くことで、ぶつかった痛みは、描くことでしか癒えないということ。

この絵は、そんな時中2013年の『12人の贈り物展』でメンバーの一人、西内としお さんからお誘いを受けて、ゲスト参加で描かせていただいた時のもの。

グループ展のテーマは『赤』


  • painting-original『すっぱいよ』
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